蜂須賀整形外科

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院長の健康情報 第2回(当院の関節リウマチ診療)

 関節リウマチは、国内では70万人以上の患者さんがいるといわれています。
治療が難しい病気の一つですが、徐々に病気の仕組みが解明され、また新しい 薬も開発され、いまでは寛解(症状が消失した状態)を目標に治療が行われて います。
 
 関節リウマチは、体を守る免疫反応が異常をきたし、誤って自分自身の関節を壊す ことにより発症します。
30~50歳代の女性に多く発症しますが、60歳以上の方の発症もまれでは ありません。男性の方も女性に比べて少数ですが発症します。
 繰り返しになりますが、関節リウマチは早期から関節軟骨や骨を破壊することが わかってきました。
したがって早期に診断し、早期に患者さん本人に適した薬物治療を行うことにより、多くの場合、手の変形や関節の拘縮などを防ぐことが可能です。
さらに将来的には、仕事や生活を一般の人変わらなくすることができると思います。

 関節リウマチの診断項目としては ひとつ以上の関節の腫れ、血液検査の異常、抗CCP、リウマトイド因子、関節炎の持続期間、血液炎症反応、CRP、血沈、朝のこわばりなどです。
 実際の診断では、レントゲン撮影や超音波検査で腫れている関節の状態を観察し、 血液検査で全身の状態を調べます。 診断を決めるには、多発性関節炎を症状とする他の病気たとえばほかの膠原病疾患、 他の病気に付随しておこる関節炎などです。
高齢者ではリウマチ性多発筋痛症、偽性痛風、変形性関節症との鑑別が必要です。 男性ではまれに痛風による多発性関節炎との鑑別が必要です。
 当院では関節リウマチの診断が確定次第、可能であれば抗リウマチ薬、 第一にメトトレキサートを早期より投与します。 他の抗リウマチ薬や消炎鎮痛剤との併用も行います。 ステロイド剤は最初の時期には投与しますが、いずれ減量するか中止にします。



いま当院で使用している抗リウマチ薬

1、リマチル (免疫抑制剤)
  メトトレキサートとの併用効果あり
2、アザルフィジン(免疫抑制剤)                
  メトトレキサートとの併用効果あり
3、ケアラム(免疫抑制剤)
  比較的新しい抗リウマチ薬  ワーファリンとの併用禁忌。
4、プログラフ  免疫抑制剤    
  糖尿病があれば使用しません。
5、メトトレキセート(MTX)
  (免疫抑制剤)
  (適応)、70歳以上は慎重に投与します。   
  (投与量) 16mg:8mgまで使用可 /週
  実際にはせいぜい12mg(6錠)までとしています。
  副作用の予防で ロイコボリン、フォリアミン(葉酸剤)を使用します。



生物学的製剤

 現在7種の製剤が使われています。
 当生物学的製品を使用する場合

  ○生物学的製剤の作用機序
  ○今までの治療経過
  ○メトトレキサートとの併用の有無、
  ○個人負担額 などを患者さんとよく話し合った上で決めています。

今、当院では

  ・エンブレル 
  ・シンポニー  
  ・シムジア
  ・アクテムラ   
  ・オレンシア  などを使用しています。



  関節リウマチは早期に診断し早期に治療を開始すれば、ほとんどの患者さんが 十分な治療効果が見られ、約半数の患者さんは寛解状態まで改善すると私は 思っています。